教育講演5“どんどん使おう教科書技術本に載ってない撮影法:正常異常境界画像を読む”
(医)社団久和会立花病院 矢野雅昭
荷重椎体である頚椎胸椎腰椎の正面像を得る入射方向を考える!
「腰椎正面像撮影法」
荷重椎体の腰椎は基本自然立位にて撮影を行う
椎間腔を診るため前湾する腰椎の椎間腔を描出するためには後前方向で撮影するべきである
画像は点源放射するX線錘を利用した影絵であるためX線を後から前方向に投影することが唯一最大の理由である
この撮影法により腰椎疾患の多いL4/L5,L5/Sそれぞれの椎間腔を広く正確に描出することができる
「腰椎側面像撮影法」
自然立位で撮影を行う
正面像を確認後点源放射するX線錘を利用して椎体の傾きに合わせて側面撮影を行う
この撮影法により各椎体や椎間腔および椎間孔の正側面像を描出できる
{高齢者正面像撮影}
テーブルに一番楽な仰臥位を確保する 前後方向に腰椎像を描出する
{高齢者側面像撮影}
一番楽な仰臥位を保持したままX線を水平に投影するクロステーブル法撮影を行う
高齢者の患者さんを仰臥位のままで胸腰椎椎体圧迫骨折などの情報を得る
荷重椎体(頚椎胸椎腰椎正面撮影)のX線入射方法の考え方
頚椎:椎間腔に合わせた尾頭方向に15度すくい上げ入射
胸椎:点源放射するX線を後湾する椎体に合わせた前後方向X線入射
腰椎:前湾する腰椎に合わせた後前方向にX線を入射させることで正確な腰椎正面像の影絵を作り出せる
正常異常境界画像を読む:足関節と足部と膝部
脛骨遠位骨端核 脛骨の副骨 腓骨の副骨 距骨嘴
足根三角骨(距骨) 正常踵骨骨端 融合しない踵骨骨端核 外脛骨(足舟状骨)
腓骨筋骨(立方骨) 第5中足骨近位部の骨端 三分種子骨(第一中足骨) 二分骨端(第一趾基節骨骨端)
腓腹筋頭種子骨 分裂膝蓋骨 膝蓋骨表面の割れ目